「なめろう」の人気レシピ
鮮魚をおろし、味噌や酒、大葉やショウガ、ネギなどの薬味と合わせて粘りが出るまで叩いて作る「なめろう」。「WA・TO・BI」でもこれまで、いくつかのレシピをご紹介してきました。今回は、なかでも人気だった正統派や派生形、遊び心あるものをご紹介。夏の鮮魚で、ぜひ作ってみてください。
イカのなめろう——京都『小料理 花吹雪』
撮影/岡森大輔
季節問わずに手に入るコウイカを、夏らしく、そしてワインにも合う風味に仕立てた一品。
コウイカの胴を細造りにしたら、半量を焼いた万願寺唐辛子、黒オリーブと混ぜ合わせ、残り半分は香味野菜と共に庖丁で細かく叩く。この2種を合わせることで、ランダムな食感になり、食べ飽きしにくい。
セルクルを使って美しく盛り付けたら、仕上げにはたっぷりの振り柚子を。黒オリーブが入ることで適度な油分が加わり、味の繋がりが出て、引き締まる。
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太刀魚のなめろう——東京『鮨処 やまと』
撮影/大山裕平
鮨屋の呑ませる一品として考えられた、タチウオのなめろう。使うのは、千葉・竹岡産の脂がのった腹の部分だ。
ふり塩をして身を締め、冷蔵庫で一晩寝かせたら、皮付きのまま7㎜ほどの厚さに切って香味野菜と信州味噌を軽く和える。皮付きで仕上げ、コリッとした食感と甘さを際立たせるのがポイント。混ぜすぎないことで味のグラデーションが生まれるのも楽しい。
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アジなめろうの熟成ジャガイモ麺——大阪『和洋遊膳 中村』
撮影/福本 旭
熟成ジャガイモの麺に、アジのなめろうを合わせた料理。
アジは和歌山で獲れた700gサイズの鬼アジ。脂がしっかりのっているので叩かずに細切りし、その味わいを活かす。煎りたて、すりたてのゴマや香味野菜、味噌を合わせ、一晩馴染ませたら熟成ジャガイモ麺に盛り合わせる。
上にトッピングしたのは梅びしお。アジの焼いたアラに梅や昆布、酒などを合わせて煮出し、梅肉を叩き加えたもの。暑さが増す時期、さっぱり食べられる一品だ。
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なめろう——辻󠄀調理師専門学校
撮影/東谷幸一
千葉県房総半島沿岸部の郷土料理・なめろう。アジを三枚におろして叩き、香味野菜や、濃口醤油に浸け、卵の素や信州味噌を合わせたトンブリを合わせる。料理名の由来として知られる“なめらか”な舌触りの中に、プチプチしたトンブリの食感が楽しい一品だ。
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