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あんかけ料理 人気レシピ

煮汁に水やだしで溶いた葛粉や片栗粉を加え、とろみをつけたあんかけは秋冬に食べたくなる料理です。今回は、これまで「WA・TO・BI」で配信した中でも人気の高かったものを選びました。カツオ昆布だしベースのシンプルなものや、野菜だしのあん、京かぶらの皮のあんも。プロの技が光る8品です。

文:川島美保、阪口 香 / 撮影:竹中稔彦
※2024.10.25配信記事を更新

目次


小芋海老あんかけ——大阪『さか本』

大阪『さか本』の小芋海老あんかけ撮影/福本 旭

塩とみりんで薄く味付けたカツオ昆布だしでコトコト炊いてから、仕上げに薄口醤油をひと垂らし。ごく色白に炊いた小芋の白煮を唐揚げにしてから具沢山のあんをかけて、見た目華やかで食べ応えもある一品に。あんにもなるべく色を付けないよう、昆布だしベースの吸い地に、塩主体で味付ける。

車エビや銀杏(ギンナン)、百合根(ユリネ)、キクラゲなど、あんに加える材料は大きさを切り揃えるのがポイント。各々の食感や持ち味がより鮮明になる。

▼小芋海老あんかけのレシピの詳細はコチラ


百合根団子——京都『瓢亭』

京都『瓢亭』の百合根団子撮影/内藤貞保

デンプン質が多くなる10月頃からが旬の百合根を主役にした一品。白玉団子の生地に蒸して裏漉しした百合根を1:3の割合で加えるという独自の配合で、モチッとした食感の風味豊かな百合根団子に仕立てる。

団子の中に入れるのは、煮こごり状にした甘辛味の焼き穴子。具材がこってりしているので、あんは対照的にあっさりとした精進だしをベースに。干した根菜や柿の皮・種などでだしをとり、手をかけて素材を生かし切る。

▼百合根団子のレシピの詳細はコチラ


九条ねぎの天ぷら——京都『瓢亭』

京都『瓢亭』のネギ天ぷら撮影/内藤貞保

九条ネギの白い部分は天ぷらに、青い部分を炊いてあんに仕立て、蒸し穴子と合わせた一皿。
あんを美しい緑色に仕上げる鍵は、ネギの切り方にある。形を揃えて引き切りにすることで、滑らかで鮮やかな色合いが生まれる。さらに、八方だしと蒸し穴子の煮汁で炊くことで奥行きのある味わいになり、天ぷら、そして蒸し穴子との調和を生む。
炊いたネギを急冷してミキサーにかけ、葛粉を回し入れて薄口醤油と塩で味を調えればネギあんの完成。海老や穴子の天ぷら、焼いた鴨などにも合う、万能なソースだ。

▼ネギ天ぷらのレシピはコチラ


はすのみぞれあんかけ——東京『懐石 小室』

東京『懐石 小室』のはすのみぞれあんかけ撮影/海老原俊之

レンコンの節ごとの特徴をうまく活かした一品。
丸みがあり水分を多く含む第二節は、シャキシャキとした歯ざわりを生かして輪切りにし、はさみ揚げに。海老あんはレンコンと同じ厚さ(約5㎜)を目安にたっぷりと挟み、ご馳走感をアップする。
繊維質とでんぷんが豊富な第三節や根元近くの部分は、すりおろしてあんに使う。調味料を加えたカツオ昆布だしに、すりおろしたレンコンを加えて軽く火を通し、水溶き葛粉でゆるめにとろみをつける。
器に、カラリと揚げたはさみ揚げと焼き浸しにしたナスを盛り、みぞれあんをたっぷりとかければ完成だ。

▼はすのみぞれあんかけのレシピはコチラ


鰆と椎茸の炭火焼き 昆布あん仕立て——京都『おが和』

京都『おが和』の鰆と椎茸の炭火焼き 昆布あん仕立て撮影/竹中稔彦

寒さが増して身を肥やしたサワラを、2日以上寝かせて旨みを上げてから皮目のみを炭火焼に。そのソースとして“あん”を用いた一品だ。

サワラの風味を生かしつつ旨みを底上げするために、あんは塩で淡く味付けた真昆布だしで。絡みがよくなるよう強めにとろみを付ける。
さらに炭火で焼いた原木椎茸と自家製の椎茸パウダーで味に奥行きを出す。あんのとろみでゆっくりと美味しさが交わり合い、咀嚼するごとに変化していく味を楽しめる。

▼鰆と椎茸の炭火焼き 昆布あん仕立てのレシピの詳細はコチラ


海老芋コロッケのスッポンあんかけ——京都『料理屋 しん谷』

京都『料理屋 しん谷』の海老芋コロッケのスッポンあんかけ撮影/竹中稔彦

ホクホクの海老芋コロッケに熱々のスッポンあんを合わせた、冬の名物の贅沢な協演。海老芋は甘めの八方だしで炊いてから、1/4量を角切りにして残りは裏ごしに。滑らかさの中に海老芋らしいホクホク感を適度に残して、食べ飽きないランダムな食感を狙う。

だしをとり終えたスッポンの身はコロッケの具材として無駄なく生かし、衣には粗くくだいたおかきを使って香ばしさをプラス。あんをかけてもカリカリ感がパン粉より長持ちするメリットもある。冷めにくいよう、土鍋で供するのもポイントだ。

▼海老芋コロッケのスッポンあんかけのレシピの詳細はコチラ


京かぶらの皮餡かけ——東京『銀座 矢部』(現在は『花園町 矢部』で営業)

fea0043-5e_4766撮影/公文美和

蓋を開けた瞬間に鼻をくすぐるカブの甘い香りが印象的。厚めに剥いて柔らかくなるまで蒸した京かぶらの皮を、丁寧に裏ごししてから二番だし、豆乳と合わせて葛を引き、まろやかでクリーミーな“皮あん”に仕立てる。

すっきりした味わいにするため、カブの実を炊くのも二番だしで。薄口醤油と塩のみで味を付け、煮上げた後に一度冷やしてしっかり味を含ませる。

▼京かぶらの皮餡かけのレシピの詳細はコチラ


カニチャーハンの白子あん——大阪『美味旬菜 みずどり。』

撮影/東谷幸一

ズワイガニのほぐし身とカニミソをたっぷり使ったチャーハンに、タラの白子を溶いたカツオ昆布だしのあんをかけたゴージャスな締めのご飯もの。

だしの旨みと白子のクリーミーなニュアンスが肝となる一品は、火加減が重要。たんぱく質が固まるギリギリの60℃弱をキープしながら味噌漉しを使って白子をだしに溶きほぐし、85℃を保ちながらとろみを付ける。

白子あんのコクが際立つ、スダチベースのポン酢での味変もお薦めだ。

▼カニチャーハンの白子あんのレシピの詳細はコチラ

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