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【レシピ付き】アワビの料理Vol.2 京都『凌霄』のアワビの温麺

深緑色の平打ち麺をプツンと噛むと広がる、濃厚な磯の旨みと香り。その味わいの秘密は、生地に練り込んだアワビの肝です。京都・祇園『凌霄(りょうしょう)』店主・藤原 誠さんが編み出したアワビ料理の力作は、手法は大胆ながら、仕立てはシンプル。アワビの持ち味を独創的に生かした麺料理は、冷製仕立てもお薦めです。

文:川島美保 / 撮影:竹中稔彦

目次


京都・祇園『凌霄』店主・藤原 誠さん作
アワビの温麺

「そのままが美味しいアワビは、シンプルに蒸していただくのが定石。そこを崩さずに遊んでみようと考えたのが、今回のレシピです」と、京都・祇園『凌霄』店主の藤原 誠さん。ふと思い付いたのが、かねてより本格的に取り組みたいと考えていた自家製麺でのアレンジだ。

前店『高台寺 十牛庵(こうだいじ じゅうぎゅうあん)』で料理長を務めていた頃、イタリア料理のシェフとの交流も盛んだったことから、蕎麦の替わりに手打ち麺を時折披露していたという藤原さん。『凌霄』でいつか自家製麺を本格的に始めたいと、実はパスタマシンを半年以上前に購入していたそうだ。
「ところが忙しさにかまけて、すっかり手つかずの状態だったんです(笑)。今回の企画をきっかけに、今が麺作りに向き合う良いタイミングだなと」。

蒸し汁をスープに

アワビを圧力鍋で蒸す工程までは、通常通り。「たっぷりと溜まる蒸し汁は、いうまでもなく旨みの塊。もちろん無駄なく生かします」と藤原さん。アワビの旨みをダイレクトに生かすため、昆布やカツオ節などのだしは一切加えず、薄口醤油と濃口醤油の味付けだけに留める。

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