特集

和え物の人気レシピ

提供直前に食材を和え、食感や風味を楽しむ和え物。「WA・TO・BI」でも、数々の和え物レシピをご紹介してきました。今回は、下準備や素材の組合せにコツがあり、人気が高かった8軒のレシピをピックアップ。プロならではの技が光るレシピを、ぜひご覧ください。

文:阪口 香 / 撮影:海老原俊之
※2025.5.23掲載の記事を更新

目次


カレイとイカと小松菜のまぜまぜ——大阪『居酒屋 ながほり』

大阪『居酒屋 ながほり』のカレイとイカと小松菜のまぜまぜ撮影/竹中稔彦

“軽さ”を重視し、あえて和え衣を使わないスタイルの一品。
野菜は2日、魚は30分昆布〆してから2日寝かせたものに、大阪『こんぶ土居』の塩ふき昆布(細切り)と、静岡産の干し桜エビを合わせ、愛媛『無茶々園(むちゃちゃえん)』の温州ミカンの果汁を混ぜて味を調える。昆布や桜エビの旨みが出てきたら食べごろ。

魚は旬のアマテガレイとアオリイカを使用。野菜は小松菜のほか、菜の花や壬生菜(みぶな)など、四季折々の葉物でも応用可能だ。

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白和え・ゴマ和え・ウニ和え——京都『浜作』

京都『浜作』の白和えとゴマ和え撮影/Rina

京都『浜作』のウニ和え撮影/Rina

和え物や小鉢も“たかが一品”と捉えず、出来立てを供して食べ手の心を掴む——そんな京都『浜作』の流儀が伝わる3品。
白和えは、豆腐をあえて水切りせず、調味も最小限に留めてごく薄くまとわせることで、車エビや大徳寺麩、ギンナン、絹さや、柿といった具材の持ち味を引き立てる。ゴマ和えは、ゴボウを芯を抜いて“ペンネ状”に切るなど、和え衣がしっかり絡むよう庖丁仕事に工夫を凝らし、煎りたてのゴマと鶏ささみで奥行きのある味わいに。ウニ和えは、土佐醤油とワサビで下味を付けたイカ、百合根、三つ葉に、調味をしないウニを加えてサッと和えるだけ。素材の持ち味をまっすぐに生かす、名店ならではの和え物が学べる。

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アボカドの酒盗ブルーチーズ和え——京都『にほんしゅ屋 しゅうろく』

京都『にほんしゅ屋 しゅうろく』のアボカドの酒盗ブルーチーズ和え撮影/岡森大輔

“森のバター”とも呼ばれるアボカドの油脂分を、日本酒に呼応させた酒肴。酒盗とブルーチーズ、焙煎ゴマ油を合わせた濃厚なベースに、自家製の玉ネギ糀を加えるのが味の決め手だ。玉ネギ糀は、玉ネギと米糀、塩を発酵させて作る万能調味料で、飴色玉ネギのような自然な甘みと奥深い旨みをプラスしてくれる。

ブルーチーズはクセの強すぎないタイプを少量使い、酒盗の塩気と個性を引き立てる程度に留めるのがコツ。仕上げに炒りゴマ、アオサ海苔、針海苔を重ねれば、濃密な旨みに和の香りが重なり、日本酒が進む一品に。燗酒好きの店主らしい、発酵の魅力が詰まった和え物だ。

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焼き穴子の和え物——神戸『播州地酒 ひの』

神戸『播州地酒 ひの』の焼き穴子の和え物撮影/太田恭史

店主・日野 明さんのソウルフード、焼き穴子を軸に考えられた和え物。味の決め手はタクアンで、ミョウガ、キュウリ、大葉をそれぞれ食感が生きるように切り、味の主張が穏やかな白炒りゴマと和えたら完成だ。

香味ある食材を重ねるので、調味料は不要。ご飯のお供にはもちろん、海苔で巻いたらいい酒のアテになる。

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りんごと菜花の白和え——東京『たく庵』

東京『たく庵』のりんごと菜花の白和え撮影/海老原俊之

「デザートにならないよう、甘みと酸味のバランスを考えて酒肴に持っていく」という、『たく庵』評判の季節のフルーツの白和え。リンゴは甘みを抑えて味に深みを出すため、なんと蒸留酒のジンとショウガの搾り汁で煮る。合わせる野菜は菜の花のほか、パンチのある野生のクレソン、酢ゴボウ、完熟していないイチゴなどもいいという。

和え衣は絹豆腐にクリームチーズを加えてコクを出し、フードプロセッサーでなめらかに。リンゴと菜の花と共に和え、粗くすり潰した黒コショウを振ったら完成だ。

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ズイキの松の実和え——京都『瓢亭』

京都『瓢亭』のズイキの松の実和え撮影/内藤貞保

松の実は煎った後にすり鉢でなめらかになるまですり、ウドと酢、塩を加えて水分が出るまで置いておく。白ズイキは丁寧な下処理をした後、炊合せ程度の味わいに煮含めたものを提供直前に合わせ、塩と薄口醤油で調味。調理のポイントは水分のコントロールだ。
器に盛り、軽く炙って裂いたエビと、だしで湯がいた軸三ツ葉を散らしたら完成。

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オイルサーディンの香味野菜和え——京都『食堂ほかげ』

京都『食堂ほかげ』のオイルサーディンの香味野菜和え撮影/竹中稔彦

オイルサーディンを自家製し、鬼おろしにしたキュウリとミョウガをたっぷりと合わせた一品。味の決め手は、日本古来の調味料・煎り酒。本来、日本酒を梅干しや昆布、カツオ節と共に煮詰めてから漉して作るのだが、今回はカツオ節を漉さずに具材の一つとして生かし、旨みを強調。味を引き締めるため、梅干しはできるだけ塩分濃度が高く、酸味も強めの昔ながらの品がお薦めだ。

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原木椎茸 青菜 果物の白和え——大阪『酒や肴 よしむら』

大阪『酒や肴 よしむら』の原木椎茸 青菜 果物の白和え撮影/東谷幸一

「おつまみ感覚で食べてもらいたい」と、食材の水分をトコトン抜き、コクや旨み、食感を立たせた白和え。提供前日から豆腐を水切りし、和え衣に水分は極力入れず、練りゴマではなく炒りゴマを使う。

具材は「原木椎茸×クセある青菜×酸味ある果物」がお決まり。濃厚な和え衣に負けない、味わいや食感に特徴のあるものがいいという。青菜は春菊が理想的で、ホウレン草や小松菜でも。果物はラ・フランスや洋梨のル・レクチェ、リンゴ、キンカン、柿も相性がいい。

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