『神楽坂 石かわ』×現代作家

×岩切秀央vol.1 どこにも分類されない新しさと、強いオーラをまとったうつわ

「岩切秀央(しゅうお)さんのうつわは、上品でクラシカルなニュアンスがありながらも、どこにも分類されない新しさがある」と、『神楽坂 石かわ』店主の石川秀樹さんは言います。繊細なグラデーションが生み出す柔らかな質感と滑らかな触感、惹き込まれるような存在感。日本料理という枠組を越えて使いたいと、ボーダーレスな和の世界を展開する系列の『NK』でも使用しているそう。石川さんがうつわからインスパイアされた料理を披露します。

文:渡辺紀子 / 撮影:綿貫淳弥 / 編集:伊東由美子

目次


“新時代の到来”を体現するうつわ

3~4年ほど前、ギャラリー『白日(はくじつ)』のインスタで岩切さんの作品を発見したんです。どこにも分類されないノンジャンルのうつわで、「何だろう、この存在感は」と思いました。

なまめかしくて、ねっとりとしたニュアンスで、しかも、カッコいい。高台の作り方を含めて、フォルムが超絶かわいい……。ちょっとイマドキの言葉を使ってみましたが、こういう人が時代を作るんだなと。

音楽でいえば、米津玄師とかヒゲダン(Official髭男dism)とか、ねっとりしててちょっと影を感じる、けどすごくお洒落。そんなアーティストともリンクしている。新しい時代の到来を感じさせます。

ish0009-1a初めての出合いで石川さんが購入したうつわ。どれも、独特の自然の歪みが個性を創造している。

新しい感覚を漂わせながらも、どこかクラシックで上品。そして、使い勝手がいい。話を聞いて分かったのですが、化粧土に浸けて引き上げる時にできる垂れや指の跡も、味として、また景色として大事にしてるんですね。そのナチュラルな、心の動きのままに生まれるうつわに、存在感と新しさを感じるんだと思います。

うつわの様々な作風は、すでに出尽くしたと思いましたが、新世代はしっかりと誕生してるんですね。これからがますます楽しみです。

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