【レシピ付き】野菜のソース Vol.2 東京『銀座 奥田』の3種の肉と野菜あん
開店以来、歴代の料理長がそれぞれの個性を花開かせてきた『銀座 奥田』。2022年に料理長に就任した飯塚栄二さんもまた、師匠である『銀座 小十』の奥田 透さんの元で長年腕を磨いた実力の持ち主です。今回、飯塚さんが作ったのは、“野菜あん”を使った料理3種。新玉ネギ、新ゴボウ、赤パプリカといった野菜の色合いや持ち味を生かし、相性のいい3種の肉と合わせて盛り込んだ意欲的な一品です。
東京・銀座『銀座 奥田』料理長・飯塚栄二さん作
3種の肉と野菜あん
「“ソース”はフレンチやイタリアンなどの洋食用語。日本料理には“あん”という言葉がありますから、できるだけ使わないように心がけています。最近、野菜のすり流しや野菜あんが増えてきたのは、美味しい野菜が増えてきたことと、季節感を表しやすいからでしょうね」と飯塚さん。
今回は、3種の肉にそれぞれ野菜あんを合わせる。すり流しよりもややぼってり仕立て、ゆるすぎず、かたすぎず、肉と絶妙に絡んで飽きさせない。時々で違う野菜の水分量を加味しながら、ミキサーにかけるだしや煮汁のバランスを調整している。
油分をほとんど加えず、野菜の旨みがストレートに感じられるあんと肉との共演。その相性の良さが光る3品だ。
肉と相性のいい野菜を選ぶ
「豚肉と春キャベツには、甘みのある新玉ネギのあんを合わせ、初々しく優しい甘さを加えます。牛肉は相性のいい土くささのある新ゴボウと。葛粉をつけて香ばしく揚げた鶏肉には、赤パプリカを加えた爽やかな甘酢あんを合わせました」。
あえて3種の肉を使ったのは、「いつまでも日本料理がすきやきやしゃぶしゃぶなど和牛一辺倒というのもどうかと思って」とのこと。美味しい銘柄鶏や豚肉が手に入る現在、いろいろな肉に挑戦することも大事だという。
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