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福井『日本料理 崇』田中俊祐さんに聞く【5問5答】

京都『菊乃井 本店』で経験を積んだ後、故郷である福井県名田庄で『日本料理 崇(すう)』を開業した田中俊祐さん。集落の農家や、自家栽培の野菜、さらには漁師や猟師など、地域の作り手との繋がりを軸に、土地の情景をコース料理に映し出しています。地方で店を営む料理人ならではの努力が窺える5問5答です。

文:船井香緒里 / 撮影:高見尊裕

目次


力を入れて取り組んでいることは何ですか?

「畑」です。

料理人であれば、食材をより美味しくさせるのは当たり前。それなら、美味しい野菜を作るところから始めてみようと決意しました。『日本料理 崇』は、祖母・すうばあちゃんが住んでいた茅葺きの民家を改装して造った店。その家の隣にあった耕作放棄地を開墾しました。

ありがたいことに、名田庄には畑のスペシャリストが何人もおられます。近所に住む藤田のおばちゃんもその一人。畑の上を覆う防虫ネットの縫い方や、虫除けに効く唐辛子を煮詰めた汁のスプレーなど、農薬に頼らない昔ながらの栽培方法も教えてくれました。

自家農園の野菜は、完全無農薬栽培です。畑を始めてちょうど1年が経過しましたが、キュウリやトマト、ナス、ジャガイモなど定番の野菜のほか、ツルムラサキや金時草、オカヒジキやエゴマなど、葉物も順調に育っています。

献立に行き詰まったときは、畑へ行きます。僕にとっては、料理のインスピレーションが沸く場所でもあります。

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